2016年6月7日火曜日

IB証券の証拠金

「アイアン・コンドルでは、両legの最大損失の合計より証拠金が高くなるのはなぜですか?」とIB証券に質問しました。因みに、米国のIB証券(IBLLC)では現物株を原資産とした場合は「アイアン・コンドルの証拠金=ショート・プット権利行使価格 - ロング・プット権利行使価格」で、両legに証拠金は求めていません。

それに対する回答は、

「オプションの証拠金の計算につきましては、個別株の場合であればご指摘の通り最大損失を考慮して以下のページに記載の通り定義をしておりますが、225の様なオプションの証拠金は先物オプションと同様のカテゴリーとなり証拠金の計算が異なります。

アイアンコンドルを含め、自動的に証拠金を相殺する形で合計金額を算出しておりますが、基本的には市場のSPANと以下のページに記載の「IBエクストリームモデル」というもので計算をしております。自動計算によるとことではございますが、売り建てに掛る証拠金がリスク相殺分を考慮してもより高額になる傾向がございます。

リスク管理の一環の為証拠金の計算の改定は難しいところではございますが、リスクナビゲーターをご利用頂きますと事前にご確認を頂くことも可能です。使い方も含めご不明点等ございましたらご連絡をお待ちしております。今後共に宜しくお願い申し上げます。」

とのことでした。

証拠金の計算方法が現物株と先物・指数では異なることは、恥ずかしながら知りませんでした。

そこで、IB証券のweb siteを見ると、

「先物の証拠金比率はリスクベース・アルゴリズムによって算定されています。証拠金はすべて取引商品の通貨で表記されていますが頻繁に変更されます。リスクベースの証拠金計算アルゴリズムでは、1日を対象期間として市場の動きを反映した標準的なシナリオを採用しております。プライススキャンレンジは、商品ごとに清算機関が設定しています。

取引所のスキャンレンジに加え、IBでは原資産の急激な変動を加味したシナリオを想定しています。マーケットが急激に動いた場合に急増する売りオプションの証拠金も考慮しているため、取引所の証拠金と比較すると必要証拠金を高く設定している場合があります。」

と書いてあります。

私のような素人には全ては分からない説明ですが、要するに、IB証券のモデルでは証拠金は高く、理論的にありえない証拠金まで求めているということですね。

売り枚数、スプレッド・オーダーの点から、私が日本市場でオプション取引をする場合は、IB証券を選ぶしかないのですが、証拠金についてはIB証券に再考していただきたいと思います。

税制を考えなければ、上記の不可解な証拠金制度のほかにも、呼値の粗さ、流動性の点から、米国市場でオプション取引をするのが圧倒的に有利です。